『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』 クロコダイン役・前野智昭&ヒュンケル役・梶裕貴が語る『ダイの大冒険』名シーン!
発売中のVジャンプ5月特大号では、クロコダイン役・前野智昭さんと、ヒュンケル役・梶裕貴さんのスペシャルなトークを掲載しています! ポータルサイトでは誌面では掲載しきれなかったトークを公開いたします!
【Vジャンプ未公開】
2人が選ぶ『ダイの大冒険』名シーン
物語冒頭も…キービジュアルもすごい!?
――お2人それぞれ、すでに放送されている第23話までの名シーンを上げていただければと思います。
前野 名シーンいっぱいありますからね。
梶 自分が演じさせていただいている役と関係なくであれば、それこそ山のようにありますね(笑)。
前野 いろいろありますな。まずは第1話「小さな勇者、ダイ」から、登場モンスターが非常にいい意味で現在のDQにアレンジされていますよね。キラーパンサーやキングスライムを出していたり。その辺の現代アレンジが僕はすごくありだなって思って毎話みています。第1話は、船の上での戦闘もよかったので、シーンを挙げるときりがないんですよね。
梶 僕はアバン先生。どこかひとつの場面を選ぶのは難しいけど…やっぱり、メガンテのシーンかな(第5話「アバンのしるし」)。
前野 それ、大きな伏線ですしね。
梶 壮大な『ダイの大冒険』の物語が、ここで改めて幕を開くとも言える重要なシーンですから。
前野 そうだね。
梶 ポップが旅立つ理由にもなっているし、そのアバンの死というものが、ハドラーにとっても、マァムにとっても、ヒュンケルにとっても、本当に大きな出来事なんですよね。あれだけ強いキャラクターが、こんな冒頭で命を失ってしまうんだ!というのが、連載当時もかなり衝撃的でしたから。アニメでもダイ、ポップの種崎(敦美)さんと豊永(利行)くんの叫び声がすごく耳に残っていて。
前野 その前にドラゴラム使ってるからMPがないとか、アストロンをダイたちにかけるとか、その流れもすべてすばらしいんだよね。いい感じで当時のDQの設定を落とし込んでるんだよね。
梶 アストロンなんて、いまやなかなか出てこない呪文だもんね。
前野 そうだ、第1話の冒頭でバランが「この人間どもめ」っていうのがあるじゃないですか。あれもいいですよね。あえて第1話冒頭に入れてくるっていうのが、絶対にちゃんとやるぞいう意志が感じとれて、衝撃を受けました。言ってみればあれはネタバレじゃないですか!?
梶 バラン編っていうのは、この作品にとってのひとつの節目ですからね。そういった意味で言うと、最初に公開されたキービジュアルから、絶対に最後までアニメ化するぞ!という強い意志がめちゃくちゃ感じられるからね。
前野 ダイの剣だね。
【Vジャンプ未公開】
クロコダインとヒュンケルの名シーン!
梶 名シーンに戻ると…クロコダイン戦のクライマックスは素晴らしかった(第9話「ひとかけらの勇気」)。お芝居はもちろん、作画や音楽、演出等に痺れました。
前野 あれもやばかったよね。毎話そうですが、スタッフのみなさんがガンバってくださっているのがわかります。
梶 第9話は、僕自身はアフレコがおやすみの回だったのですが、オンエアを観る前に、ヒュンケルが登場する第10話のリハーサルVTRをいただいて、そこに前回の回想シーンとして声付きでアニメーションが収録されていて。そこで初めて観たんですよ。いや…もう、めちゃくちゃ気合入ってるなって!(笑)こんな素晴らしい作品のハイレベルなアフレコに参加させていただくんだなって、よりプレッシャーに感じましたね。これほどまでに気合いが入っている現場なのか!と。でも同時に、楽しみだな!という意味でドキドキしていたのも印象に残っています。
前野 僕らはもう、今作に対する想いが強すぎて、いくらでもあるんですよね。
――いくつでもいいので言っちゃってください!
前野 地底魔城の死火山が、フレイザードの喝によって噴火するじゃないですか(第13話「決着の瞬間(とき)」)。Twitterなどでも言っている人がいましたが、ちゃんとフレイザードがキメラのつばさで移動する際に氷のほうでキメラのつばさを持っているんですよ。そんな細かいところも、わかってるなっていう。
梶 こだわりがね(笑)。
前野 炎のほうで持っちゃうと燃えちゃうからね。そういう、本当に些細なところが。
梶 前野くんね、それはもはや名シーンじゃなくて『マニアックポイントは?』っていう質問の答えになっちゃってるから(笑)。
前野 いや、観てて本当にすごくいいなって思うわけよ。
梶 いや、思う!確かにね。
――マニアックなシーンでも全然いいですよ(笑)。
前野 あとやっぱり、梶くんが幼少期のヒュンケルもご自分で演じられているシーンですかね! それってすごいことだなって思います。ヒュンケルの人間のストーリーを、ほぼほぼ梶くんが演じているのが、僕は純粋に役者としても羨ましいと思いました。バルトスとのシーンも、愛情を感じてよかったね(第11話「魔剣戦士ヒュンケル」)。
梶 バルトスとのシーンは、やっぱりヒュンケルにとっては欠かせないシーンですからね。バルトス役の渡辺いっけいさんという名優と一緒に絡みで収録させていただけて、とても嬉しかったです。あのお声とお芝居っていうのは、本業声優さんとはまたちょっと違った、だからこそ伝わってくるであろう表現で溢れていました。感動しましたね。渡辺いっけいさん演じるバルトスの姿は、今後もヒュンケルを演じる上で幾度となく、必ずよぎるものだと思います。アバン先生と同じか、それ以上に大きい存在だと思うので。だからこそ、僕の中で大切な記憶として保管しておきたいですね。
前野 本当にいいシーンだった。
梶 自分が演じていたかどうかなんてもう忘れて…オンエアーを観て、本当に涙しました。改めて、いいお話だなって。
前野 あと僕が名シーンだと思っているのは、「獣王痛恨撃」が「獣王会心撃」に変わった瞬間ですね。炎魔塔に放ったあとに、バダックじいさんが「名前がぶっそうでいかんのぉ」って言ってくれて、命名してくれたっていう。あの瞬間がやっぱりね! 「痛恨」から「会心」に変わるっていうのがね、DQファンだったら誰もが「なるほど!」と思うシーンじゃないですか。それは本当に胸アツでしたね。
梶 そうね(笑)。
前野 早く「獣王会心撃」を放ちたいなと思っています。
梶 あとヒュンケルを演じさせていただいている身としては、やはり、マグマに飲み込まれていってしまうシーンがひとつの節目になりましたね(第13話「決着の瞬間(とき)」)。"アバンの使徒"として…初めて"人間"として、心の底から誰かを救いたい、守りたいという想いを抱き、それを行動に移した瞬間だったと思います。
前野 もうこんな感じで、いくらでも出せますよ。
梶 1話ずつ、全部話せちゃいます。(笑)
前野 まさに今回の令和版アニメは、スタッフ、キャスト一丸となって、最高傑作『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』を作っているんです!
ポータルサイトをご覧のみなさんに
お2人からのメッセージ
梶 ようやく、ヒュンケルもアバンの使徒サイドとしてお話ができるようになって嬉しいなと思いつつ…でもやっぱり、それでもまだまだアニメ派の方からするとネタバレになることだらけなタイミングではあるのですが…(笑)、だからこそ、僕らも毎週どなたが新登場のキャラクターの声をやられるのかな?とか、どういった演出になるんだろうな?とか、みなさんと同じようにワクワクドキドキしてアフレコに臨んでおります。なので、毎週の放送を一緒に楽しみに待っていただければ幸いです。原作への想い、リスペクトが詰まってる現場です。アニメ製作チームを是非とも信頼していただき、共に盛り上げていってくださったら嬉しいです。どうぞこれからも、アニメ『ダイの大冒険』をよろしくお願いします!
前野 令和版アニメ『ダイの大冒険』は、本当に新鮮な気持ちで楽しんでいただければ嬉しいなと思います。また「ドラゴンクエスト」シリーズのいろいろなゲームと『ダイの大冒険』がコラボレーションさせていただいていますし、いろいろなところで『ダイの大冒険』を楽しんでいただけたら嬉しいです。僕も「ドラゴンクエスト」も『ダイの大冒険』もどっち本当にも好きなので、またいつかこうして、みなさんと好き勝手話せる機会があればいいなと思っていますので、これからも『ダイの大冒険』を応援してくださると嬉しいです。
好評発売中のVジャンプ5月特大号(特別定価580円(税込))では、前野さん、梶さんが語る『ダイの大冒険』への想い、ほかの声優のみなさんとのエピソードやVジャンプで大人気連載中の『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王』についても語ってくれています。こちらもチェックしてください!