『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』スペシャルインタビュー・ アバン役/ナレーション担当、櫻井孝宏さんが語るアニメ&マンガ『ダイの大冒険』!

2月20日(土)発売のVジャンプ4月特大号では、アバン役とナレーションを担当されている櫻井孝宏さんにインタビューを掲載しています! ポータルサイトではその一部と、誌面では掲載しきれなかった声優さんとのエピソードと、原作マンガ『ダイの大冒険』についても語っていただきます!

プロフィール 櫻井孝宏○さくらい たかひろ
代表作「鬼滅の刃」富岡義勇、「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない」岸部露伴など。
ゲーム『DQXI S』ではホメロスを演じている。

アバン先生という
重要な役を演じてみて

――まずは、アバンという役を演じてみてのご感想をお願いします。

やはりアバンは、作中におけるとても大事なキャラクターです。原作も読んでいたので、ダイたちの道標となるキャラクターで、アバンの退場がその後のダイたちの旅にも影響を及ぼすっていうこともわかっていました。ですが、限られた話数しか登場できないので、大きな実感があるかと言われると微妙で…もっと演じたいというのが、現在の正直なところです(笑)。

――アバンは飄々としているキャラクターで、櫻井さんはこれまであまり演じたことがない役柄ではないでしょうか?

ゼロではないんですが、最近では珍しい役どころでしたね。ちょっと食えなくてトボけていて、でも実は秘めたる部分があって、それをなかなか表に出さないけれどっていうのを演じるのは楽しかったです。作品自体が80年代終わりから90年代始まりの作品で、いい意味で現代っぽくないキャラクターでしたし。縦に巻いている髪型とか、眼鏡とか、いろいろイジりたくなるような部分がいっぱいありますしね。そのへんはすごく親しみをもっていました。

――眼鏡、という部分でしょうか。

そこもあるかもしれません(笑)。髪は巻いてませんけどね。でも僕が中学校くらいのときに連載が始まって、その時はすごくアバンが大人に見えたんですよ。強さをひけらかさず、なかなか手のうちも本心も見せない部分が、すごく大人の振る舞いに見えて。子どもだったら、強さをすぐにひけらかしたくなっちゃう(笑)。でも彼はあの時点ではアバンのほうが絶対に強いのに、それでもダイの中に光を見出して、そのためだったら犠牲も厭わない。

――大人と言っても、なかなかそういう大人もいませんよね。

いませんね。特に現代はそれやっても得しないですよね。そのへんが王道というか、時代感もあると思っています。ですが別に、それが古いわけじゃないんですよ。私は王道はこうあるべきだよなと思いました。でもアバンを演じるにあたって、プレッシャーは正直ありました。再アニメ化の発表は反響も大きかったですし、現在にはないような作品ですし。最近流行りのダークでブラックなものではなく、重厚な質感の作品ですからね。アバンはそういう『ダイの大冒険』の象徴と言えるキャラクターでもあるので、責任は重大だなと。ですが子供の頃に大人だと感じていたキャラクターに、自分がこの年齢になって臨めるっていうのは、すごく嬉しくてありがたかったです。

【Vジャンプ未公開】
注目して欲しい声優は
まぞっほとモンスター!?

――アバンの使徒たちはじめ声優さんで気になる方、注目してもらいたいキャラクターはいますか。

やっぱりこの作品はキャスティングがすごいですよ。まずは、魔王軍の人たちの悪いこと悪いこと! 収録の時にもう「これは悪いな!」と思いながら(笑)、頼もしかったです。自分が子どもの頃に見ていた、王道アニメの質感があるんですよね。すごく自分の男の子的なところが発動しちゃって、悪役のキャスティングにときめいて、カッコいいなと思いながら見ていました。同じ作品で演じられるのはすごく幸せです。あとはニセ勇者パーティのまぞっほ役の岩崎(ひろし)さん! まぞっほって結構大事な役で、自分としても印象に残っていたキャラクターなので、誰なんだろうって思っていたら…!? 岩崎さんをキャスティングするとは、なんということだと思って! とても個性的というか、すごい人なんですよ。岩崎さんは収録の段階で、キャラクターのあらゆる可能性を声で表現しようとして、とんでもないことをやったりするんです。何度か別の作品でご一緒させていただいているんですが、もうみんなが「え?」って思わず見ちゃう。正直笑っちゃうんですが、勉強になるっていうか、刺激になるんですよ。僕にはない発想で演じられるし、それを本気で演じられるんですよ。

――そうなんですね! これはまぞっほの出番をもう一度見直さないと…。

下野(紘)くんがでろりんというのも驚いたんですが、岩崎さんにはもっと驚きましたね。『ダイの大冒険』、これは本気だぞと。ちゃんと大人なキャスティングをして、作品の深みを表現しようとしていると感じました。だから今後のキャスティングも楽しみです。あとは…モンスターですかね?

――モンスターですか?

モンスターの泣き声とか、効果音でやっちゃう作品もあるんです。でもそこをちゃんと声優をキャスティングしているというところもすごく尊い。

――そう言われれば、たしかにモンスターも全部声優さんがあてていますね!

これって、大事なんですよね。「ドラゴンクエスト」のモンスターって、ただの動物のような存在ではなく、キャラクターなんですよね。そこには人間のアイデアや工夫、アプローチっていうのが必要なんです。観ていても、そういう部分に違和感やストレスがない。そこに、この作品へのこだわりが現れていると思います。

【Vジャンプ未公開】
注目して欲しい声優は
まぞっほとモンスター!?

――では、原作マンガ『ダイの大冒険』の中で、印象的なキャラクターをお教えください。

まずはクロコダインですね。好きです。ポップとかに意外と優しい、あのギャップがたまりません。初ときめきは、もしかしたらクロコダインなのかもしれない(笑)。あとはやっぱり、ポップですよね。でも序盤では、誰しもがちょっと通るであろう道だと思うんですが、ポップにイライラしてたんですよ。オブラートに包んでもしょうがないので言いますが「この野郎!」「ポップ鬱陶しい!」と思っていました。同級生の中でも、不人気でしたね。

――序盤は確かにそうかもしれませんね。

でも今は大好きです。当時のそういう記憶は覚えているんですが、今は印象が刷新されていますね。序盤のポップの行動も、大人になった今は解釈できちゃうんですよね。わけもわからず感覚だけだった中学生の頃に比べると、今は飲み込めるなと。それがちょっと寂しい感じもしています。あとは、好きとはちょっと違うんですけれども、印象に残っているのはバランです。バランは、本誌を読んでいたときによくわからないキャラクターだったんですよ。子供には難解なキャラクターでしたね。

――あまりしゃべらないし、何を考えてるのかわかりませんでしたからね。

中学生時代、わからないなりに読み解こうと思ってたんですが、バランの背景に乗っているストーリーが今ひとつ汲めていませんでした。それで、とにかく怖かった。バランが出てくると「あっ!」と、ドキドキしていました。バランが登場すると物語がぐっと動く感じがあって印象的でしたね。ほかには…あえていうと主人公だけどダイは、やはり読めない部分がありますよね? 大人になって思うんですが、ストーリーも設定もわかってるからそんなに謎も疑問もないはずのダイが読めない。恐怖よりもハートのほうが勝るダイって、やっぱりそれが勇者たる所以なのかもしれませんが、やっぱり普通ではないんですよね。それはそういう星の下に生まれたっていうことかもしれませんが。それと真逆で、ポップには親近感を感じますね。ポップのリアクションって読者的なところがあるっていうか、やはりポップはなくてはならないキャラクターだったんだなと感じています。

好評発売中のVジャンプ4月特大号(特別定価590円(税込))では、櫻井さんが選ぶ、これまでの「アニメ『ダイの大冒険』名シーン!!」も掲載! ほかにもこの号では『ダイの大冒険』を大特集!! 連載マンガ『勇者アバンと獄炎の魔王』はカラー扉で新章突入! ぜひとも、ご覧ください!

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