アニメ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』 ダイ役・種﨑敦美さんとレオナ役・早見沙織さん対談掲載のVジャンプ11月特大号は本日発売!!

本日発売のVジャンプ11月特大号では種﨑敦美さん×早見沙織さん対談を掲載中です! 今回は本誌の一部&未公開対談を特別にお届けします!

――お2人とも第1話からご出演されていますが、これまでを振り返っていかがでしょうか。

種﨑 早見さんとの共演はそれ以前からも何度もあったのですが、やはり『ダイ』が始まってからはより親しくさせていただいています。レオナが早見さんだと伺ったときには、ピッタリだなと思ったのを覚えています。第1話の収録のときには緊張しまくっていたのですが、それ以上にワクワクした感情もありましたね。第1話では分散収録ではあるものの、ダイくんは本当に全員と、みなさんと掛け合いながら収録させていただけたので、とてもありがたかったです。

早見 もうダイくんそのものみたい(笑)。レオナはダイくんに対して、初対面からいきなり失礼なこと言ってましたね。

――レオナは最初、ダイを弟のように見ている節がありましたが、冒険を経て変わっていったのでしょうか。

早見 物語後半では、恋愛感情を思わせるような表情を見せる場面も多いと思います。レオナがダイくんの横顔を見て、成長を感じさせられるシーンも随所にありました。ずっと隣で見てきて、思いが膨らんでいったのだろうなと感じます。おたがいが冒険を共に歩んできた1人の人間としての関係が第一にあって、普通の恋愛感情を超越した語りきれない思いにあふれているのがすごく素敵ですよね。

――ダイがバランに記憶を奪われてしまったシーンでは、各キャラの違った側面も描かれたと思います。

種﨑 ダイから「お兄ちゃん」と呼ばれたポップは、ものすごく怒るんですよね。絆というものが断たれてしまったらそういう関係になってしまうのかと、ポップはすごく怖かったんだと思います。

早見 一方で「お姉ちゃん」と呼ばれたレオナはショックを受けながらも、逆に叱咤激励するじゃないですか。やっぱり一国の王女としての芯の強さをここぞとばかりに感じさせられましたね。

――第93話では、バーンが放ったカイザーフェニックスをレオナが阻止するシーンがありました。

早見 意を決して飛びこんで、シルバーフェザーを使う場面ですね。バーンの前で私は世界最強の女の子よとタンカを切るセリフでは、ありがたいことに演出スタッフの方から褒めていただけました。

種﨑 今のレオナ、最高にカッコよかったですと仰ってましたね!

早見 実は台本には、飛びこむ寸前に「レオナ:(決意)」と書かれていたんです。ダイくんに対する想いと受け継いだシルバーフェザー、そしてすべての戦いを勇者のためにせよという、アバンの使徒として自分もダイくんのために戦っている想いもあって、この一投に懸ける並々ならぬ決意が感じられましたよね。その後の「世界最強の女の子」のセリフは、事前に強大な相手に向かっていく強さを全面に押し出してくださいと指示をいただいていたんです。このセリフ、あらゆるレオナの言葉の中でも屈指の名ゼリフのひとつだと思っているのですが、それに対して真バーン役の子安さんはフンという息づかいひとつで片づけてしまって、本当に心が折られる思いでした。こちらは全開の強い気持ちで言い切ったのに、ものともしない感じでにらみ返されてしまって。

種﨑 レオナが強い女の子であるのは間違いないけれど、改めてバーンは本当に危険な相手なんだとダイくんも感じた場面だと思います。

早見 すごく悪寒がしたのを覚えています。それでも世界最強の女の子と言っている間は、ダイくんも私もおたがい信じあっているし、何も怖くないぞという気持ちになっていましたね。

――少しさかのぼるのですが、86話でダイがバーンからの部下にならないかという誘いを断るシーンでのエピソードを伺えますでしょうか。

種﨑 あのシーンでは張りつめた緊張感の中で言うのではなくて、すさまじい決意だからこそ穏やかに、でも揺るぎなく言いたいなと決めていました。あんなにも悲しくてどこまでもまっすぐな想いを聞いてしまったらそりゃレオナも泣いてしまいますよね…。

早見 どう言葉にしていいかあまり見つからないのですが、ダイくんがこれまで歩んできた生き方やたくさんの人に出会ってきた冒険を経て出した答えを聞いて、思わず涙が出てしまったのかなと私は思います。記憶をなくしたときは戦いたくないと言ったり、勇者ってなんなんだと悩んだこともあったり、強大な力を周囲の子どもたちから怖がられたりと、さまざまなことを経験してきて最後にたどり着く答えがこれなんだって思うと、私自身も泣けてきてしまいまいます。だからこそダイくんには種も国も関係なく、ただキラキラと生きていけるようになってほしいと思わせられるセリフでもあると思います。

――第95話では、ついにバーンを追い詰めた矢先に、バーンの恐るべき真のねらいが明かされました。

種﨑 これまでの冒険がすべてつながってくる、クライマックスだと思います。ダイくんはみんなから勇者と言われながらも、人間と竜の騎士のどちらでもある宿命を背負っていますよね。バランがラーハルトに宛てた手紙の中でも、この子は人間の良くないところを変えていけると言っています。ラーハルトもそうしたように、みんなが勇者のために身を挺して力になってくれて、それに応えるようにダイくんも自分が傷つくことも顧みずバーンを倒すために決死の覚悟で力を振り絞ります。勇者である自分にしかできないことを精一杯やっていたのに、バーンからはそのすべてが意味のないことと言い切られてしまって、これまでのすべてが否定され、プツッと心の糸が切れた…というかからっぽになってしまいました。この回はものすごく感情の振れ幅のある回でもあるので、自分なりにこう表現していきたい、といろいろ頭で考えていってはいたのですが、結局ひたすら抗うというか…ただただ向かっていくしか出来ませんでした。

早見 ダイくんって意外と冷静で、ボロボロになっているような絶望的な状況になっても心の中に一筋の光があって、しっかり考えて行動しているように思います。でもこの回では感情に押されて必死になって、その光の光源ごと奪われてしまったように感じました。それでも立ち向かっていくダイくん、そしてマイク前の種﨑さんの姿を見て、私も胸が締め付けられました。

種﨑 これまではピンチに陥っても、ヒュンケルが来たりラーハルトが駆けつけたり、仲間が救ってくれたんですよね。でも今回はみんなが捕らわれていて、まさしく絶望的な状況。そんなときにバーンを倒すために必要なのは、最終的には強い気持ちなのかなと改めて思いますね。

――戦いもいよいよ最終局面ですが、読者のみなさまにメッセージをお願いできますでしょうか。

早見 95話では本当につらい真実を聞かされて、みなさんもダイくんと同じ悔しい気持ちになっているかと思います。でも、このままでは絶対終わらない。我らの勇者ダイくんは、必ず冒険の道を切り拓いてくれることと思います。ぜひこれからの放送も、しっかりと目に焼きつけていただけるとうれしいです。

種﨑 最初にダイとレオナの2人で大魔王の間にたどり着いたときには、ダイが何も言わなくてもレオナは何をするべきか察してくれていたと思います。それは言葉のいらない、心でわかり合っている魂の絆なのだと感じます。多くの仲間が瞳の中に捕らわれてしまいましたが、希望を捨てずに絆の力を信じて、ぜひ最後まで物語を見届けてもらえればと思います。

――ありがとうございました!

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